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古鏡展準備できました [博物館]

思えば、4年半前に同じタイトルでブログを書きました。
今回の展示も、前回と同じく常設展示室内の一角のミニ企画展スペースです。しかし、今回はそのときの展示とはケタが違います。当時展示したのは館蔵品の中国漢・唐代と日本の古墳時代の銅鏡合計31枚に過ぎませんでしたが、今回はなんと中国の春秋戦国時代~明清代まで107枚というスケールです。中国歴代の銅鏡の変遷を通史的に見ることができ、所蔵数・一度の展示数のいずれにおいても、東海地方隨一の内容です。こんなに全部展示できる機会は、次はいつになるかわかりません。ぜひ、たくさんの方に見ていただきたいものです…。

名古屋市博物館 常設展示室フリールーム『中国古代の青銅鏡』展
平成27年7月14日(火)~9月13日(日)
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企画展閉幕しました [博物館]

企画展「尾張氏」、閉幕しました。
たくさんのご来場、ありがとうございました!!

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企画展予告 [博物館]

僕が担当する企画展が、4月末から始まります。
できるだけたくさんの皆さんに来ていただけたら、嬉しいです。

企画展『尾張氏☆志段味古墳群をときあかす』
○会期: 2012年4月28日(土)~6月10日(日)
 (毎週月曜日と毎月第4火曜日は休館、ただし4/30(月・祝)は開館し、翌5/1(火)が休館)
○会場: 名古屋市博物館 1階 特別展示室尾張氏チラシ表s.jpg尾張氏チラシ裏s.jpg
◇記念講演: 4月29日(日) 14時~15時30分
 高橋克壽 氏(花園大学文学部教授)
 「志段味古墳群の登場と大和王権の東国支配」
◇シンポジウム: 5月19日(土) 13時~16時30分
『志段味大塚古墳と五世紀の倭国』
 阪口英毅 氏(京都大学大学院助教)
 山田俊輔 氏(東京国立博物館研究員)

公式HPリンクバナーはこちら↓shidami-banner.jpg
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古鏡展準備できました [博物館]

常設展示室 フリールーム展示中国の古鏡と神々

 このところずっとフリールーム展示「中国の古鏡と神々」を準備していましたが、ついに明日から始まります。といってもそうたいそうなものではなくて、特別展でも企画展でもない、常設展の一角で定期的に展示換えするコーナー展示みたいなものなんですけど・・・。
 鏡にかんしてはまるで不勉強の僕が、にわかの付け焼き刃で担当した展示・・・。通りすがることがあったら、見ていってください。もし見に来られた方は、ぜひ受付で僕を呼び出してください。ご案内します。それと、間違いを見つけてもよそで言わないでくださいね・・・自信ないので・・・汗。。。
 以下、展示のごあんないです。よろしくです。


 名古屋市博物館が所蔵する古鏡31面をすべて公開します。資料の内訳は、購入収集の前漢~唐代の中国鏡16面と、東海・近畿で出土ないし伝出土の三角縁神獣鏡4面(3面+1片)、古墳時代倭鏡11面です。代表的な資料としては、名古屋市大須二子山古墳出土・画文帯仏獣鏡、奈良県旧榛原郡都祁村白石町光伝寺後方古墳出土・三角縁九神三獣鏡、福岡県旧糸島郡二丈町附近出土・三角縁三神三獣鏡があります。また未公表資料である出土地不明・三角縁四神四獣鏡(同范鏡No.60)の小片も初めて展示します。大半の資料がこれまでにもほとんど展示したことがなく、お見せする機会がなかったものばかりです。近辺にお越しの機会には、ぜひお立ち寄りください。

日時: 平成23年1月26日(水)~3月27日(日) *月曜と第4火曜日は休館
場所: 名古屋市博物館 2階 常設展示室
時間: 9時30分~17時(入館は16時30分まで)
料金: 常設展観覧料のみ。一般 300(250)円/高大生 200(150)円/小中生 無料
    ※( )内の料金は30名以上の団体料金

チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展 [博物館]

中国・内モンゴル自治区博物館所蔵 チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展』
 名古屋・松坂屋美術館で開催中の『チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展』を見てきた。menggu.jpgmenggu2.jpg
 チラシを見て、漢~北朝期の匈奴・鮮卑の金製装身具が展示されることを知り、これはぜひ見に行かねばと思っていたが、今回もまたもや気がついたら会期末が近くなっていた。チラシのようすやタイトルからして、きっとモンゴル帝国期以降の衣装や家具、陶磁器などが中心で考古資料は少しある程度だろうと思っていたので、目当ての金器さえ見られればいいという気持ちで出かけた。
 ところが実際の展示は嬉しいかたちで期待を裏切ってくれた。なんと半分以上は出土文物で、目当てにしていた品々以外に、東胡、匈奴、鮮卑の文化の青銅器や金器、遼朝の金銀器や金銀製葬具・馬具、モンゴル帝国~元朝期の金製馬具や銅製甲が展示されていた。各時代の展示品はけっして多いとはいえないが、西周~元朝にいたる中国北方遊牧民族の歴史的な流れを出土文物でたどることができる、めったにない機会だった。非常に勉強になる興味深い展示である。
 また、目当ての漢~北朝期の匈奴・鮮卑の金製装身具は、匈奴の鷹形飾付き帯状冠、鮮卑の枝状立飾付き獣首形冠飾や、中国の考古学界では「五兵佩」とよばれる武器形装飾付きの龍首飾佩など、優品であるのはもちろん、なかなか実際に見る機会の少ない貴重な文物ばかりだ。そのすぐれた細金細工を仔細に観察することができたし、金製装飾に用いられたトルコ石の来歴もあらためて考えた。またこれらの北方草原遊牧民族の中華民族との接触や、金銀器製作環境についても深く考え直させられた。図録を見ながら、もう一度じっくりと考えをめぐらせてみることにしたい。menggucatalogue.jpg
 あまり派手な宣伝活動もされていないような印象があるが、北方草原遊牧民族や古代東アジアの文化に興味のある人には非常にオススメだ。ひとつ難を言えば、出土文物の時代など、キャプションに誤りや十分に検討されていない表記が目立つことだろうか。しかし個人的には、飛鳥資料館の三燕文物展よりもはるかに充実感のある良い特別展だとおもう。
 名古屋では、松坂屋美術館(松坂屋南館7F)で12月6日(日)まで、会期中無休で開催中だ。また年明けからは、東京の江戸東京博物館で2010年2月2日(火)~4月11日(日)、山梨県立博物館で2010年4月17日(土)~5月31日(月)の日程で開催予定だそうだ。

百舌鳥古墳群から中国三燕 [博物館]

●堺市博物館
 特別展 『仁徳陵古墳築造-百舌鳥・古市の古墳群からさぐる-』
●奈良文化財研究所飛鳥資料館
 秋期特別展 『北方騎馬民族のかがやき 三燕文化の考古新発見』
 先週の土曜日(11/7)、この2つの展示を見てきた。
 堺市博物館の方は、気がついたら最終日間近で、会期終了間際のこの日に、飛鳥資料館へ行く前のまさに駆け込みだった。ふだんなかなか見ることのできない、百舌鳥古墳群全体の貴重な出土資料が一堂に会され、膨大な量の鉄器、埴輪、貴重な鏡や石製品など、研究者にとっては圧倒的な迫力があったとおもう。
 個人的には、あらためて誉田丸山古墳の鞍金具を間近に見る機会になったことが興味深かった。konda2.jpgkonda2-2.jpg今回は展示されていたのは丸みを帯びた形状の2号鞍だけで、角張った形状の1号鞍は写真パネルだったが、それでも製作上の特徴や工芸の巧みさはつぶさに見て、また作風を感じることもできた(写真は堺市HPから)。
 飛鳥資料館では、中国遼寧の三燕の出土遺物が展示されている。展示室が小さいこともあるし、正直なところ展示品の数は少ない。しかしながら、いままでは遼寧省の省博物館や市県級博物館へ行けば一部を見ることができたが、日本での展示自体が珍しい。sanyanwenwu.jpgとくに今回は、近年調査された三燕の有力者層の墓葬群とみられる喇嘛洞遺跡の出土文物の一部が展示されており、世界に先駆けて三燕文物の最新成果を日本で展示するのはめったに例のないことだ。これは遼寧省文物考古研究所の努力と奈文研の日中共同研究のたまものだから、今回の特別展はじつに特別公開といっていいだろう。
 「三燕」とはいうまでもなく、4世紀を中心とする中国華北の十六国時期に、相次いで遼寧を本拠として華北を席巻した前燕・後燕・北燕の総称(ほかに南燕や西燕もあるがごく短期かつ支配領域の狭い地方軍閥の意味あいが強いので省かれる。前後・南北西の名称は後世の用語で、当時はすべて「燕」と自称。)である。近年続々と出土する馬具や武装などが、日本の古墳時代遺物や朝鮮半島三国時代の遺物と酷似あるいは共通するものがみられるため、古墳時代研究者の間でもにわかに脚光を浴びるようになった。また一方で、三燕は元来いまの内蒙古周辺に居住した遊牧民である鮮卑族を主体とする国家群だから、出土文物にも遊牧民としての鮮卑族の習慣や伝統がうかがえる。これら三燕文物は、三燕という遼寧の4世紀代の歴史の特色を知る意味でも、日本や朝鮮半島の遺物との直接的比較という意味でも、大変重要なものだ。
 しかし個人的には、これらとは別の見方でもこの三燕文物をみてほしい。両晋・十六国・南北朝時期というのは、いまのところ中国王朝のとくに動産的な文物の実態がよくわからない時代だ。しかしその工芸技術や文様の展開の様相、周縁的な出土文物の傾向からみると、三燕や河西地域など当時の文物の実態が比較的明らかな地域で現在出土しているものは、互いに類似したものも少なくないし優れた文物が多いが、それらの地域が祖形や発信源であるとはいいがたい。ということは、それらの標準形となった技術や文物はほかにあるはずで、それは実態不明な中国王朝の文物そのものだったと考えるべきだろう。つまりのところは察しがつくとおもうが、三燕文物にかんする別の見方というのは、いまだ実態がわからない中国王朝ないし中原・関中の文物の様相の投影という観点から、三燕文物の本質を見極めるべきだと、個人的には考えるのである。またそういう目で見れば、誉田丸山古墳の鞍金具のナゾも解けるのではないだろうか?
 これを読んで、そんなことは言われなくても先刻承知、という方も多いとおもうが、もしまだこのことに気づいていない方がいたら、意見として参考にしてもらいたい。三燕にかぎらず、古代東アジアの文物をみる面白さも少し広がるのではないだろうか。
 なお、『北方騎馬民族のかがやき 三燕文化の考古新発見』は今も開催中で、今月29日(日)まで、期間中無休でやっているそうだ。会期末間近なので、興味のある方は連休中にでもぜひ見に行くといいとおもう。

企画展/早稲田大学會津八一記念博物館 [博物館]

早稲田大学會津八一記念博物館
企画展 『早稲田の考古学 その足跡と展望』
2009年5月12日(火)~6月6日(土)

早稲田大学會津八一記念博物館



昨日から、早稲田大学會津八一記念博物館で企画展が始まった。
15年ほど前、まだこの博物館が設立されていなかった頃に開催した、『早稲田の考古学』の続編というべき企画展だ。大学外の多くの方に、研究成果や研究活動の動静、東日本や海外の考古学研究において早稲田大学が果たしてきた役割などを、学史として知っていただきたいと思う。僕自身としても、まだ見学していないが、古くからの母校の考古学の歩みを知るため、また自分自身が母校を離れていた間を振り返ってみるためにも、ぜひ見ておきたい。
とくに考古学関係者の方々には、5/30・/31に早稲田大学で開催される日本考古学協会の折にでも、立ち寄っていただきたいものだ。

以下、博物館の開催案内より。
『早稲田大学では関東・東北地方を中心に多くの発掘調査を行ってきた。また国内に留まらずエジプトを始め、現在では、中国・朝鮮、中米・南米、東南アジアなどの世界各地で調査活動を行っている。今回の企画展は学内に所蔵されている各時代・各地域の資料を一同に集めるとともに、近年の調査成果をとりあげ、「早稲田考古学」の世界を紹介する。』

展示の案内/早稲田大学坪内博士記念演劇博物館 [博物館]

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
企画展示 日中文化交流「上海演劇の精華」展
期間 2009年6月1日(月)~6月30日(火)
場所 演劇博物館企画展示室Ⅰ・Ⅱ、六世中村歌右衛門記念特別展示室 (入場無料)
主催 上海文化芸術档案館・早稲田大学坪内博士記念演劇博物館 共催

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館



 来月から、母校でこの展覧会が始まる。
 上海は、今や名実ともに中国だけでなく東アジアを代表する都市であり、まもなく2010年には万博が開催される。上海とその周辺の中国南方地域では、多くの伝統劇が演じられてきた。また多くの京劇・映画などのスターが、出身地に関係なく、上海を拠点にして活動し、租界の文化・政治などとも相俟って上海の近代の発展を支えてきたともいう。

 その上海演劇の粋を語るのが、本展覧会の趣旨のようだ。以下は演劇博物館による開催案内から一部抜粋。
 「東京と上海で互いの演劇資料を紹介する交流展の一環として、これまで日本で紹介されることのほとんど無かった上海演劇を、初上陸となる上海市文化芸術档案館秘蔵の資料によりご紹介します。梅蘭芳、周信芳といった京劇のスター達、昆劇、越劇、滬劇、淮劇など上海や周辺で演じられた地方劇、そのほか話劇や評弾、滑稽、皮影戯(影絵劇)、木偶戯(人形劇)など多彩なジャンルの演劇資料を、貴重な資料やパネル展示で網羅。」

 単に演劇の展覧会という意味にとどまらず、中国の伝統文化や、上海に代表される中国の近代の姿を垣間見るうえでも、興味深い展覧会といえそうだ。

展示の案内/早稲田大学會津八一記念博物館 [博物館]

早稲田大学會津八一記念博物館 特集展示「古鏡」
期間:2009年4月1日(水)~6月6日(土)
場所:早稲田大学會津八一記念博物館 2階常設展示室

早稲田大学會津八一記念博物館



早稲田大学會津八一記念博物館では、常設展示室の一部を利用して、期間限定の特集展示を開催しています。
現在は考古部門が担当で、「古鏡」の展示を開催中です。
昨年度の企画展『服部コレクション 鏡の世界』で出展したものが中心ですが、同企画展で展示しなかったものや會津八一コレクション収蔵資料など、合計約30面を展示しています。
興味のある方は、是非ご覧ください。

なお企画展示室では現在、企画展「最後の早慶戦―3番レフト近藤清24年の生涯―」展を開催中です。

含光門遺跡博物館がまもなく開館 [博物館]

 中国・西安の市街地中心部である明代城壁内に、含光門遺跡博物館がまもなく開館するそうだ。含光門は隋唐長安城の南城壁にあった門で、北宋代まで機能し、元代に封鎖されて廃絶したという。西安市は、1986年と2004年の2度、この含光門を発掘調査しており、その際確認した歴代の城壁の版築土層や排水構造などを展示する博物館を設置したというものだ。ますます古都・西安の魅力が増えることになるだろう。【陝西文化信息網

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