映画 『楊家将~烈士七兄弟の伝説~』 [中国]
この冬、 『楊家将~烈士七兄弟の伝説~』という映画が上映されます。
今度、11月25日に名古屋市内でその試写会があるのですが、この試写会に僕が呼ばれることになりそうです。試写会の場で時代背景や物語の面白さなどを、専門家としてコメントしてほしいという依頼が、どういうわけか僕のところへ来ました。そんなご依頼をいただけるのは、たいへん光栄なのですが、ちょっと驚きました。
さて、『楊家将』は、中国・明代に書かれた歴史ものの古典文学で、原書の正式名は『楊家将演義』といいます。現代の日本人は、こういう文字面だと「ようけしょう」と読んでしまいそうですが、そうではなくて、「ようかしょう」と読みます。日本ではあまり知られていませんが、中国では老若男女問わず知らない者はないと言ってよく、『三国志』、『水滸伝』、『西遊記』と並ぶ、古くからたいへんな人気のある作品です。京劇の人気演目のひとつですし、テレビドラマやDVDなどもたくさん作られています。
宋王朝は、中国北辺の内蒙古・遼寧・吉林一帯にあった「遼」という強大な騎馬民族王朝からの圧迫に常にさらされ、この遼王朝との果てしない死闘を余儀なくされます。今年の春、僕が仕事で担当した特別展『中国 王朝の至宝』の第6章にまさしく相当する時代像です。(→ 関連ブログ)
『楊家将演義』は、そういう時代情況のなか、宋王朝の武将・楊業という人物が、宋王朝にとって苦しく不利な戦の窮地を常に救って戦う姿をめぐって展開します。楊業には7人の男子がいましたが、彼らもすべて武芸に優れそれぞれ個性のある名将ぞろいで、さらに楊家一門の手勢の兵たちもきわめて精強でした。「楊家軍」と呼ばれ、武門の一族として注目されます。
『楊家将演義』の全体は非常に長いのですが、そのメインとなるのは、活躍を重ねる楊業と楊家一門が、やがて宋王朝内部の高官たちの政争の標的にされ、敵の遼王朝と、味方の宋王朝との間で板ばさみとなりますが、それでも楊家一門は悲壮な戦に出陣していく、という人間ドラマを軸とする歴史物語です。
おそらく、今回の映画でも、その部分の物語が映像化されているのだろうと予想されます。日本でも、『楊家将』が有名になり、人気が出るといいなあと思います。
今年12月14日(土)~、全国で順次、上映が開始します。名古屋市内では、新年1月11日(土)から伏見ミリオン座で上映です。みなさん、ぜひ見に行ってください!
今度、11月25日に名古屋市内でその試写会があるのですが、この試写会に僕が呼ばれることになりそうです。試写会の場で時代背景や物語の面白さなどを、専門家としてコメントしてほしいという依頼が、どういうわけか僕のところへ来ました。そんなご依頼をいただけるのは、たいへん光栄なのですが、ちょっと驚きました。
さて、『楊家将』は、中国・明代に書かれた歴史ものの古典文学で、原書の正式名は『楊家将演義』といいます。現代の日本人は、こういう文字面だと「ようけしょう」と読んでしまいそうですが、そうではなくて、「ようかしょう」と読みます。日本ではあまり知られていませんが、中国では老若男女問わず知らない者はないと言ってよく、『三国志』、『水滸伝』、『西遊記』と並ぶ、古くからたいへんな人気のある作品です。京劇の人気演目のひとつですし、テレビドラマやDVDなどもたくさん作られています。
宋王朝は、中国北辺の内蒙古・遼寧・吉林一帯にあった「遼」という強大な騎馬民族王朝からの圧迫に常にさらされ、この遼王朝との果てしない死闘を余儀なくされます。今年の春、僕が仕事で担当した特別展『中国 王朝の至宝』の第6章にまさしく相当する時代像です。(→ 関連ブログ)
『楊家将演義』は、そういう時代情況のなか、宋王朝の武将・楊業という人物が、宋王朝にとって苦しく不利な戦の窮地を常に救って戦う姿をめぐって展開します。楊業には7人の男子がいましたが、彼らもすべて武芸に優れそれぞれ個性のある名将ぞろいで、さらに楊家一門の手勢の兵たちもきわめて精強でした。「楊家軍」と呼ばれ、武門の一族として注目されます。
『楊家将演義』の全体は非常に長いのですが、そのメインとなるのは、活躍を重ねる楊業と楊家一門が、やがて宋王朝内部の高官たちの政争の標的にされ、敵の遼王朝と、味方の宋王朝との間で板ばさみとなりますが、それでも楊家一門は悲壮な戦に出陣していく、という人間ドラマを軸とする歴史物語です。
おそらく、今回の映画でも、その部分の物語が映像化されているのだろうと予想されます。日本でも、『楊家将』が有名になり、人気が出るといいなあと思います。
今年12月14日(土)~、全国で順次、上映が開始します。名古屋市内では、新年1月11日(土)から伏見ミリオン座で上映です。みなさん、ぜひ見に行ってください!
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