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南京白局 [中国]

 3月14日(金)~18日(火)の間、南京へ調査旅行に行ってきました。南京博物院がここ3年ほど完全閉館し、新館を建てて全面リニューアルする工事をしていましたが、ようやく昨年11月にオープンしました。これを見学するのが主な目的でした。さて、今回の調査旅行で興味をもったことをひとつ。
 新しい南京博物院では、実際の劇場を再現し、南京の民間伝統芸能「南京白局」を定時で公演しています。
 南京白局とは、雲錦という絹織物工芸が発達した南京で、明末清初に紡織職人たちが単調な仕事の退屈を紛らわすために、南京訛りの方言で歌ったのが芸能化したものだそうです。やがて劇団が形成されましたが、「白擺一局」(無料の出し物)を精神としたため、「白局」と呼ばれます。無料公演の精神は今も守られています。現在は「国家非物質文化遺産」、つまり日本で言えば国無形民俗文化財、に指定されています。
 僕も南京博物院で少し観覧しましたが、明るく軽妙な節回しにのせた漫談風の会話をし、途中で楽器を演奏しながら歌が始まります。歌を一節ほど歌うと、また軽妙な漫談が始まる…そんなユルくて朗らかな芸能です。南京の温かい民俗・風土の魅力を感じました。

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滬=上海 [中国]

 上海をさす地域呼称を、滬(hu4・日本語音読み「こ」/簡体字では沪)といいます。
 「滬」は本来、竹を編んで作った淡水漁撈用の定置漁具(ヤナの一種らしい)の名称です。上海はもともと長江河口部のデルタで、今でも縦横に大小のクリークが無数に走っています。
 かつて呉淞江(蘇州河)の河道沿いに深くいりくんだ入江があり、それが「滬瀆(hu4 du2・ことく)」と呼ばれたことから、上海の呼称を「滬」というのだそうです。地域性をよく表した名称で、僕は好きです。

 上海を「滬」という呼び方は、今も使われています。「滬杭鉄路」は上海-杭州間の鉄道の路線名ですし、上海の車のナンバーはたとえば「滬 E00000」のように表記されます。
 こうした地域呼称は各地方にあります。例を挙げると、河北省=「冀」、河南省=「豫」、湖北省=「鄂」、湖南省=「湘」…などのようにです。かつての王朝時代の行政地区名が使われている例も多いです。
 ちなみに僕のフィールド、南京は「寧」といいます。かつて「江寧」だったからです。
 こういう中国の地域呼称を見たり調べたりするのは楽しいです。

映画 『楊家将~烈士七兄弟の伝説~』 [中国]

 この冬、 『楊家将~烈士七兄弟の伝説~』という映画が上映されます。
 今度、11月25日に名古屋市内でその試写会があるのですが、この試写会に僕が呼ばれることになりそうです。試写会の場で時代背景や物語の面白さなどを、専門家としてコメントしてほしいという依頼が、どういうわけか僕のところへ来ました。そんなご依頼をいただけるのは、たいへん光栄なのですが、ちょっと驚きました。
 さて、『楊家将』は、中国・明代に書かれた歴史ものの古典文学で、原書の正式名は『楊家将演義』といいます。現代の日本人は、こういう文字面だと「ようけしょう」と読んでしまいそうですが、そうではなくて、「ようかしょう」と読みます。日本ではあまり知られていませんが、中国では老若男女問わず知らない者はないと言ってよく、『三国志』、『水滸伝』、『西遊記』と並ぶ、古くからたいへんな人気のある作品です。京劇の人気演目のひとつですし、テレビドラマやDVDなどもたくさん作られています。
 宋王朝は、中国北辺の内蒙古・遼寧・吉林一帯にあった「遼」という強大な騎馬民族王朝からの圧迫に常にさらされ、この遼王朝との果てしない死闘を余儀なくされます。今年の春、僕が仕事で担当した特別展『中国 王朝の至宝』の第6章にまさしく相当する時代像です。(→ 関連ブログ
 『楊家将演義』は、そういう時代情況のなか、宋王朝の武将・楊業という人物が、宋王朝にとって苦しく不利な戦の窮地を常に救って戦う姿をめぐって展開します。楊業には7人の男子がいましたが、彼らもすべて武芸に優れそれぞれ個性のある名将ぞろいで、さらに楊家一門の手勢の兵たちもきわめて精強でした。「楊家軍」と呼ばれ、武門の一族として注目されます。
 『楊家将演義』の全体は非常に長いのですが、そのメインとなるのは、活躍を重ねる楊業と楊家一門が、やがて宋王朝内部の高官たちの政争の標的にされ、敵の遼王朝と、味方の宋王朝との間で板ばさみとなりますが、それでも楊家一門は悲壮な戦に出陣していく、という人間ドラマを軸とする歴史物語です。
 おそらく、今回の映画でも、その部分の物語が映像化されているのだろうと予想されます。日本でも、『楊家将』が有名になり、人気が出るといいなあと思います。
 今年12月14日(土)~、全国で順次、上映が開始します。名古屋市内では、新年1月11日(土)から伏見ミリオン座で上映です。みなさん、ぜひ見に行ってください!

南京2011(2)-定林山荘 [中国]

 さて路侃さんの家、というのは南京市内の紫金山の広大な自然公園の中にある“定林山荘”だ。dinglinmenkou.jpg
 定林山荘は、表向きは紫金山に設けられたさまざまな散策・観光施設のひとつで、『鍾山定林寺劉勰与文心雕龍紀念館』という展示施設である。紫金山はもともと鍾山と呼び、ここに劉宋元嘉16年(439)にインドの高僧竺法秀が創建したとされる南朝の名刹・上定林寺があった。そして南朝梁のとき、文学家・劉勰がこの寺に住み、中国を代表する文学理論書のひとつ『文心雕龍』を著した。また北宋の政治家で、「唐宋八大家」にの一人に数えられる文学家としても有名な王安石が、失脚後に隠棲したのもこの鍾山だった。
 ちなみに定林寺というと、考古業界のみなさんは韓国の扶余にある百済の定林寺を思い出す人も多いだろう。南京鍾山の定林寺は近年、発掘調査で遺構が確認され、位置も確定した。そこから出土した瓦は、百済定林寺のものと酷似しており、どうやら南朝の都・建康の定林寺と関係があって、ここから百済に造瓦・造寺の技術や工人が移動していった可能性が指摘されて注目を集めている。さらにその中間地点ともいえる山東省莒県にも定林寺があって、やはり南京鍾山の定林寺と関係しているらしい。このことに関係する出土遺物や解説パネルも、『鍾山定林寺劉勰与文心雕龍紀念館』に展示されている。
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 話が大きく逸れたが、定林山荘はそういう謂れで建てられた展示施設というわけだ。現代に建てられたものではあるが、古典的な三進殿院式の園林民居建築で、古建築と同じような建材、造りとなっている。路侃さんがここを自宅としているのは少し不思議だが、この紫金山じゅうの文化財の調査研究と管理をしている公的機関の研究員だから、管理人を兼ねて住んでいるというところだろう。
  ↑ 展示室になっている主房。
 風呂もトイレもない。トイレは、夜になると本当の真っ暗で何も見えない紫金山の散策路にある、公衆トイレを使う。懐中電灯で遠くを照らして、あそこだ、わかるな?あそこだ、あそこ!と言われて、わかると何となく答えてしまったが、じつはぜんぜん見えん!そして、小便はトイレに行かなくていい、定林山荘の庭の草木のところにしなさい、とのこと。はい、そうします。
 では早速、風呂に行こう、風呂は外の風呂屋に行くんだ。・・・どうやって行くんだろう?まさか歩いて?遠いぞ・・・と考えていたら、路侃さんが原チャリを引いてきて、さあ藤井さん、後ろに乗るんだ!、と。ええ!?まじですか!? そして夜の真っ暗な紫金山を駆け抜ける原チャリ路侃号。南京では有名な紫金山の梅林の散策路、歩行者専用で細くてくねくね曲がってますが、けっこうなスピードでここもノーブレーキで走る。明の孝陵の神道も石人石獣の間を路侃号は全速力で走ります。真っ暗ななかの石人、まじで怖い!!一人だったら絶対いやだ。
 日本では外の風呂屋を「銭湯」というが、中国では「浴室(yu4shi4)」と書いてある。入口のカウンターで靴を預けてお金を払うと、ロッカーの鍵をくれる。脱衣場で服を脱いでロッカーに入れて鍵をかけ、鍵を手首に通して浴場に入る。ここまでは日本と同じ。浴場の入口の台にタオルが積んであって、それを1枚持っていくのだが、なぜか湿っている。・・・??。浴槽に入っていると、さすがにここでは石鹸こそ使わないが、浴槽内でタオルを浸けてジャブジャブ幼児の身体を洗うお父さん。他の人も同じ。うーん、そうか。浴場の洗い場にはベッドが2台あって、ここに寝そべると、従業員のおにいちゃんとおじさんが勝手に垢すりをしてくれる。けっこうきもちいい。それが終わり、身体を石鹸やシャンプーで髪と身体を洗うのは固定のシャワーの場所で。さらに最初の日に行った「浴室」には小さいサウナもあって、入ってみた。炭火が焚いてあり、意外に良かった。浴場を出るときようやく気づいたが、浴場に入ってすぐのところにお湯の入ったでっかいタライがあって、そこにおっちゃんが一人いる。浴場を出る人は、このタライに使用済みタオルを投げ込んでいく。おっちゃんはそれをジャブジャブとタライの中で洗っている。横に大型のおしぼり加熱器みたいな機械が置いてあり、その外側に張り紙がしてあって、消毒済と書いてある。おっちゃんはときどきその中のタオルをまとめて取り出し、脱衣場の台のタオル置場に置く。・・・なるほど、そういうことか、さっきタオルが湿ってたのは。浴室を出て、数軒隣のスーパーで買い物をし、また路侃さんの原チャリに二人乗りして、行きと同じ勢いで紫金山を駆け抜けて帰る。
 今回はこんなちょっと不思議な感じで、路侃さん宅で南京の数日を過ごしました。王安石は鍾山で過ごした頃の詩《鍾山即事》にうたう、
澗水無声繞竹流  jian4shui3 wu3sheng1 rao4zhu2liu2
竹西花草弄春柔  zhu2xi1hua1cao3 nong4chun1rou2
茅簷相對坐終日  mao2yan2 xiang1dui4zuo4 zhong1ri4
一鳥不啼山更幽  yi1niao3bu4ti2 shan1geng1you1
 その閑静で風光明媚な環境は今も同じだ。現代的な生活からすれば多少不便さはあるが、僕にとってここでの数日間は心落ち着く快適さがあった。

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南京2011(1)-到着 [中国]

 さて、今回3月初めに行った南京見学です。
 3月5日土曜日、朝8時50分フライトの中国東方航空MU292便で中部国際空港から上海へ行き、上海からは鉄道で南京に向かうというルートだ。上海浦東国際機場、磁浮車(リニア)で龍陽路、龍陽路から地下鉄2号線、人民広場で1号線に乗り換え、上海火車站に着く。nanjingzhan1.jpg
 上海火車站から滬寧高速鉄路の動車(G車)、新型の新幹線だ。昨年のD車の新幹線よりもパワーアップして、上海-南京間を最速1時間15分でつないでいる。行きは約2時間かかる便で、南京までしばしくつろぐ。
 到着すると改札口で待っていてくれたのは、去年もお世話になった、南京市中山陵園管理局文物処の路侃さん。ホテルも去年と同じ麗錦花園酒店。南京大学の賀雲翺先生が予約してくれた。夕方から賀雲翺先生と会い、ホテルのレストランで3人で夕食を食べた。               南京站の月台(ホーム)。
 食べながら翌日以降の行程を相談したのだが、今回は車を手配する日が2日あって結構な出費になるとのこと。もちろん自分はそのつもりで用意してきたが、路侃さんから、節約したほうがいいんじゃないか?もし君さえよければ、今夜はこのホテルに泊まって、明日以降は僕の家に泊まればいいよ、というお誘いをいただいた。路侃さんの家には昨年も立ち寄ったのでどんな場所なのかは知っていたが、そこで数日生活するとなると、どうすればいいのかなあとおもいつつも、ありがたくお言葉に甘えることにした。
 どうすればいいか、というのは遠慮の気持ち以外に、もうひとつ意味がある。というのも南京市内中心部にほど近いところに紫金山(鍾山)という有名な山があるが、路侃さんの家はこの山の中にあるのだ。いくら市街地に近いといっても徒歩で下りれば30分ではきかなそうだ。自転車くらいは必要な距離がある。そして夜になると本当の真っ暗。日中の見学を案内してもらう以外は路侃さんの邪魔をせず自分で行動するとすれば、どうやって往復するのだろう。帰りはタクシーでもいいけど、行きは?夜は暗いなんてもんじゃないから道が見えないし、途中で紫金山の自然公園の門が閉まってるけど?なんかやや不安もあるけど、路侃さんを信じてお世話になりました。。。


麗錦花園酒店
江蘇省南京市白下区苜蓿園大街33号(月牙湖畔)

歴史建築 [中国]

上海 金門大酒店
JINMENDAJIUDIAN1.jpg 今年3月に南京から帰る途中に、上海で泊まったホテル。上海中心部の南京西路、人民広場の北側向かいにある。地鉄「人民広場」站も目の前にあり、交通に遊びにとても便利な場所だ。外観からして、重厚で落ち着いた近代建築の風格がある。1989年に上海市級文物保護単位に指定された歴史建築である。
 この建物は1926年に竣工したイタリアルネサンス様式風の建築だ。じつに80年余りの歴史があり、その趣を今に伝えている。現在は最上階に1フロア増築されて9階建てだが、本来は8階建てだったという。エントランス附近の外部は石造り。内装は白い壁を基調にダークブラウンの木造の扉や階段の手すりが色彩のコントラストをなしていて、階段や廊下、その床に敷かれた赤いカーペットなど、近代建築ならではの落ち着きと雰囲気がある。ロビーは天井装飾やドーリア式円柱があり、照明の光色も雰囲気と清潔感を醸し出している。部屋も同様の白壁+ダークブラウンの木造で、とてもシンプルだ。
 建築年代が古く、改装や修復も本来の姿を損ねないように手を入れてあるため、建てつけがやや悪くなって扉を閉めるときバタンと大きな音がしたり、廊下や階段がギシギシと軋んだり・・・、でもレトロな雰囲気を楽しむ人にはこれもちょっとした風情だ。ひとつの階に中間階があるような構造のため、同じ階でも部屋番号によっては階段を上がったりする若干迷路のような造りになっているのも、これまた歴史建築の趣を感じさせる。個人的にはこのホテルの外観も内装もとても気に入っている。少し嬉しくなった。
 ちなみに現在のホテルとしてのランクは3星級。1人で1泊400元程度なので、それほど高くはない。フロントやポーターの人もとても感じが良く、親切だった。立地の良さもあわせて考えれば、おすすめのホテルだとおもう。
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ひとり南京へ~その2 [中国]

  やっと始まった南京滞在。
  初めて訪ねたときに一目惚れした、と同時に初めてのような気が全くしなかった城市は、僕にとって南京と杭州だった。その大好きな南京に久しぶりにやってきただけで、とても心落ち着く。
  さて、南京あたりの料理、「苏菜」(蘇菜=江蘇料理)は、基本的に薄味だが、スープのだしや食材に浸み込んだ味わいがしっかりしているのが特徴だ。日本でいえば関西風の料理というところだろうか。また黒酢の名産地・鎮江があるので、黒酢を使った甘酸っぱい味も特色である。今回は南京滞在で食べた南京地元の料理を2つ紹介してみる。
  ひとつは以前にも食べたことがあり、自分の大好物の「南京盐水鸭 (南京塩水鴨)」。水と塩と生姜と各種香辛料で、内臓を取り除いたアヒルを一羽まるごと漬けたものだ。YANSHUIYA.jpgやっぱり淡白なようで咬むほどに味わいの滲み出てくる苏菜らしい味で、とてもおいしいのだ。ビールに最適でもある。
  もうひとつは今回初めて食べたもので、「芦蒿 (蘆蒿)〈lu(2) hao(1)〉」という野菜の炒め料理だ。「芦蒿」というのはヨモギに似た野菜で、さっぱりしているのに、それでいてハーブ風の味と香りがあって、意外にビールやご飯が進む。尋ねたところ南京一帯や安徽省南部で特産の地物野菜であるらしく、確かに他の地方で見たことはない。僕の見たところでは炒め物で食べることが多いようで、LUHAO.jpg芦蒿だけを唐辛子とスープ、塩と油で炒めた「清炒芦蒿」と、芦蒿と香干という味付干し豆腐の細切りを一緒に炒めた「芦蒿炒香干」の2種類がよくあった。どちらもとてもおいしいが、「芦蒿炒香干」は干し豆腐の味とよく締まった食感で、よりしっかりした味になる。
  芦蒿は今回初めて食べて、とてもおいしくて気に入ったので、これも大好物の一品になりそうだ。南京あたりに行く機会のある方は、一度食べてみてほしい。

ひとり南京へ~その1 [中国]

  2月25日~3月2日、資料調査のため南京へ行ってきた。もう4度目、3年ぶりになるだろうか。
  以前は、専用車を手配して、上海浦東国際機場からひたすら高速道路を走り、必ず上海市内以外のところで1mmも動かないひどい渋滞にあい、5~6時間かけて南京へたどり着いたものだった。
  今回は、上海浦東国際機場から磁浮(リニアモーターカー)に乗り、終点の龍陽路站で地下鉄2号線に乗り換え、さらに人民広場站で地下鉄1号線に乗り換えて上海火車站へ。これでだいたい30分~40分くらい。タクシーや空港バスに乗ると市内の渋滞に巻き込まれて1時間~1時間半かかるから、磁浮+地下鉄の方がずっといい。
  上海火車站から動車(新幹線)「和諧号」に初めて乗った。南京まで最速2時間15分ほど。僕が乗った便は、途中で昆山と常州と鎮江に止まったので、2時間半ぐらいかかった。とても快適、そして速い。
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  料金は1等(グリーン車相当)で114元、2等(普通車指定席相当)で96元。1等席はゆったり広々でとても快適。2等席も悪くはないが、日本の在来線くらいの席で、ちょっと狭い。差額の18元というと今のレートなら250円ぐらいだから、席さえ空いていれば、1等を取る方がおトクだ。
  どちらにしても、以前のように車で高速道路を走るよりも、ずっと速くて快適だし、便利だ。日本の新幹線「はやて」を導入したものらしく、現在では中国各地で採用され、鉄道網を安くて速い便利なものにしていて、中国の人たちにとても歓迎されているようだった。まだまだ路線は拡大されつつあるそうだ。日本の技術がお役に立って、手頃な料金でたくさんの人に喜んでもらえているのは、とても嬉しいことだ。
  夜20時15分上海火車站発、22時47分南京站着。今回は南京大学歴史系の賀雲翺先生がお世話をしてくれる約束で、賀先生が僕の案内役につけてくださった路侃さんが、夜遅いにもかかわらず南京站の出口で僕を待っていてくれた。ちょっと申し訳ない反面、とても嬉しい。謝謝!
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  路侃さんの案内で、賀先生が予約を取ってくれた中山門外・月牙湖畔の麗錦大酒店へ行き、チェックイン。・・・でも、フロント小姐がパスポートを見ながら「ビザはどこにあんの?」などと言うので、「日本人は中国滞在2週間以内の観光ならビザいらんでしょ」と答えると、「じゃあ今回の滞在が2週間以内って事前か上海の空港か、どっちかで申請して承認受けてんの?」。2週間超えたら後で旅行者自身がめんどくさいだけで事前承認なんかいるもんかい。。ちょっと不安、このホテル。それで路侃さんが「そういう決まりで入国審査通過してるんだから問題ないでしょ」的な内容のことを言うと、フロント小姐も「ま、それもそうね」とか言ってチェックイン完了した。だったら最初から素直にチェックインさせんかい。路侃さんと明日の約束をして別れ、とりあえずこの日はおやすみ・・・つかれた。 (つづく)

王心凌 [中国]

 ここ数年のお気に入りで、王心凌(Wang Xinling / 英文名Cyndi Wang)という女性歌手がとても好きだ。すごくかわいい。彼女は台湾出身で、中・台・港で活躍するいわゆる華流明星だ。avex台湾所属で、デビュー前にavex JAPANでダンスと歌の厳しい教育を受けたというだけあって、ただのアイドルではなく、ダンスも歌もなかなかだ。その人気はデビューと同時に爆発的で、一躍トップスターになっただけでなく、若い女性のファッションリーダーとしても絶大な人気を誇っている。
 僕自身もCDを何枚か持っているし、ライブ映像も何度も見たことがあるのだけれど、表情や歌声がとてもかわいい。彼女の特徴はコスプレ的に斬新で魅力的な衣装や小道具を多用することで、見た目や振り付けは見ている方がちょっと照れてしまうけれど、話し方や仕草は意外に自然で、作られた感じがしない。とくにデビュー後20代前半くらいまでは、いかにも小悪魔的なブリブリ感を強く出していたし顔立ちもやや幼さが残っていたけど、25、6になった最近はかわいらしさの一方で少し大人びた雰囲気があって、個人的には最近の彼女の方が魅力的だと思う。今後も注目です。。。
 ⇒ 『睫毛彎彎
    『Woosa Woosa
    『Honey
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中秋節 [中国]

 中秋節を西安で過ごした。中秋節は祝日で、みな仕事が休みで、街や観光、旅行にくりだしたり、故郷へ帰省したりする。さすが古都西安だけあって、国内外からの観光客が多く、かなりの人出だった。今年の中秋節は9月14日で、天気も良く、僕はきれいな満月を見ることができた。西安の明代城壁や鐘楼・鼓楼、大雁塔、小雁塔など古建築がライトアップされ、南門の城壁上で催された舞劇の照明も街をよりいっそう彩っていた。漆黒の夜空と、ライトアップされた古建築と、満月のくみあわさった風景はなんともいえない美しい夜景だった。

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