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中締め [雑談]

 僕はけっこう酒を飲みます。家ではほとんど飲みませんが、飲み会の席や、友人と飲むときなどは最後まで行くタイプです。そういう人間なので、飲み会でよくある「中締め」というやつが、まあ文字通りの中間的な締めでしかありません。でもそこが、メンバーとか飲む目的なんかも絞られてきて、ほんとにディープな楽しい飲みの場に切り替わる、そういう区切りであることは間違いありません。
 僕の研究生活も、その「中締め」にようやくたどり着きました。博士論文を提出し、つい4日前にその公開審査を終えました。テーマは『南北の対比による中国江南六朝の考古学研究』。
 本来は学位委員会の正式な判断結果を待たないといけないわけですが、そこは暗黙の了解というか何というか、ひとまず審査に当たってくださった先生方からは、学位授与について内々定みたいなお言葉を頂戴することができました。就職して7年目から課程に入学し、3年はムリでも4年くらいで提出するべきところ、結局6年かかってしまいました。近年、若手研究者は30代前半までに学位を取得する人が多いですから、世間一般でよく中堅年代といわれる40代がもう近いところに見える年齢となった僕は、かなり後ろのスタートラインということになります。
 でもレベルや内容の良し悪しはさておき、論文という著作物が、研究成果だけでなく、今までのいろんな見聞や経験、思考なども目には見えない形で反映されるものであるとするなら、僕の博士論文は職業人として、若手研究者として、学芸員として、個人として、自分自身のこれまでを未完成ながらもある程度整理し、詰め込んだ、「中締め」なのだとおもいます。そこは30代半ば以前の本当の「若手」の方々が執筆された博士論文と少し違うところなのかもしれません。
 そして、中締めですから、ここからさらに広がり、深まり、また反省し、修正し・・・など、さまざまな展開をはらんでいます。楽しい飲み会の中締めと同じように、ここから自分の研究も生き方も仕事も有意義なものへと深まっていくよう、今回提出した博士論文と3月には頂戴できるであろう博士の学位を、良い意味での区切りにして活かしていきたいとおもいます。
 みなさま、今後もお付き合いをよろしくお願い申し上げます。
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